超メモ帳(Web式)@復活

小説書いたり、絵を描いたり、プログラムやったりするブログ。統失プログラマ。


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名言・格言は処方用量をお守りください。

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↑このブログのアイキャッチ画像はpixabayから商用利用無料画像を取ってくるのだけど、「名言」で検索したら上の画像がヒットした。なんじゃこりゃ? 普段はバタ臭い画像しか無いのにいきなり萌え画像がヒットしたので選んじゃったよ。日本人もいるんだな、あそこ。


まぁいいや今日のテーマは格言である。なんか生活していて成長というのが感じられなくてね、これは不味いと思って、スティーブ・ジョブズの名言を思い出さなければいけないなと思ったのよ。

もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは 本当に自分のやりたいことだろうか?


Steve Jobsスティーブ・ジョブズ


そう、これこれ。うろ覚えだけど、ジョブスは毎日鏡の前でこの問を自問自答して、確信が得られなければ生活のスタイルをバッサリ変えてしまったらしい。それでappleイノベーションを生み出してきたからリーダーの自問自答としては最適解だったのでしょうね。


僕も不退転の決意で日々の日常を送らないといけない。人生の時間は24時間×365日×80年=70万800時間である。長いように見えるが三分の一は睡眠時間と考えていいので、467200時間という所だろう。この中で有効に活用できる時間は何時間だ? 一日の中で将来に向けて活動する時間は何時間ぐらいある? 社会人で努力している人は1日2時間ぐらいが限度だろう。これを最適化するためには思考しなければならない。無駄な時間を削って、新たな習慣を身につける様にせにゃなるまい。「本当に自分がやりたい事か?」という問いはこういう時に使うんでしょうね。


このように名言や格言は日常に新たな知見や生活の潤いをもたらしてくれる。だけど、乱用するやつは名言おじさんである。


格言は、文章の中で引用するとそれなりに頭良さそうに見えるわけよ。なんか、こんな難しい事を知っているカッコイイ自分をアピールできるわけね。適切な場所で適切な名言を引用できたら破壊力バツグンですよ。決まると文章の内容自体も深いものになるし、なんか凄いカッコイイ。でもさ、名言おじさんはひたすら名言・格言の引用だけで内容スッカラカンの文章を書いてしまう。引用した名言だけが文章の内容全てで、自分の意見という物が無い。こうなると深い意味を持っている名言・格言でも形骸化して陳腐になってしまう。


名言・格言はさ、栄養ドリンクみたいな物な訳です。普段の生活の食生活の中では全然要らない物なんだけど疲れた時の一本が効く。これは自己啓発すべてに言えるかもしれないな。なんか人生に悩んだ時に自己啓発で名言に出会って、人生が活発化することもある。だけど、栄養ドリンクだけで生きていくことはできない。人間の体は野菜も肉も炭水化物も適切にとらないと破綻するのですよ。これは思考にも言えることで、自己啓発だけ読んでいれば素晴らしい能力を身につけることが出来るわけではない。この辺りが破綻しているのが意識高い系である。自己啓発のみで自我が育成促進されたせいで、もやしみたいにヒョロヒョロで吹けば飛ぶようなアイデンティティで世間を渡っていけると考えてしまう。


なんというかね、名言・格言を使うときには「慎み」というやつが必要な気がするのですよ。その言葉の持つ意味が必要としている自分の問題と合っているか?と客観視するつもりがないと、いくら強い意味を持った名言・格言であっても全く効果を持たない。ただ、有難がって名言や格言を使っているだけでは名言おじさんである。その言葉を使うのは凄いやつと思われたがっているだけの人だ。言葉の意味に酔って、自分を全く客観視出来ていない奴は意識高い系である。ドーピングのしすぎで思考力がヘロヘロになってる状態だ。この状態は短距離走はできてもマラソンができない。周りの人たちは生暖かい目で見守るだけである。現実に打ちのめされるまでは全く目が覚めない。


この手の格言・名言の処方用量で間違ったのが電通鬼十則なんじゃないかなと考えている。鬼十則自体は個人のテーマとして掲げるならものすごく素晴らしい言葉である。クリエイティブな仕事をする人なら知っておいて損がない言葉達だろう。だけど、それを社是として掲げ、数千もの社員全員に押し付けた時に、目も当てられない過労死が発生した。言葉の意味が強すぎるのよ。これは個人のモチベーションを爆発させるときには有効な言葉だったかもしれないけど、多くの人達を束ねて一貫した目的に導くときには軍隊のような弱いやつは切り捨てられる環境を産んでしまう。電通の過労死問題では鬼十則が諸悪の根源のように攻撃されるけど、僕は違うと思う。強い言葉の使い方を甘く見ていた上層部に原因があるのである。


名言・格言を使う時は本当に必要な言葉なのか?と自分に問いかける慎みが必要ですね。強い言葉を乱用するやつはその言葉にいつか復讐されれてしまうのです。こう考えると自己啓発が佃煮に出来るぐらい溢れている現代もヤバイ世界の気がしてくるものだ。なので、すべての人々にこの言葉を送ろう。

・・・あまり強い言葉を使うなよ 弱く見えるぞ


漫画「BLEACH」より藍染惣右介


賢明なる読者諸氏なら既にお気づきだろうが、ここまで書いてきた一連の文章は名言おじさんによる自虐ギャクなのである。慎みって本当に難しいよね。

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